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仏事あれこれ(3月)

【問い】

1月号の「仏事あれこれ」で、お墓は土に還る為とありましたが、それだけのためですか?

女性

【応え】

先月に続いて、お墓の意味を尋ねます。墓地には必ず六体のお地蔵様がおられます。
これはお釈迦様がお生まれになってすぐに7歩歩かれたことに由来しています。
お釈迦様は、私たち凡夫を、

  1. 地獄(じごく)=孤独
  2. 餓鬼(がき)=むさぼり
  3. 畜生(ちくしょう)=無気力
  4. 修羅(しゅら)=争い
  5. 人間(にんげん)=迷い
  6. 天(てん)=自惚れ

の六つの道(六道)を堂々巡りし、抜け出ることが出来なくて苦しんでいると言われます。
①孤独を避ける為に②何かをむさぼり、取られないかと不安になって④争い、生きる目的が見つからないと③無気力になり、やっぱり世の中地位だ金だと⑤迷い、⑥自惚れている間に年を取り、結局最後は①独りで寂しくなっているのではないですかと問われます。

そんなつもりで生きている人は一人もいないでしょう。
でも自分の歩みは確かだと言い切れる人も少ないのではないでしょうか。
これは大変だと気がついて後悔しても、開き直っても、これで良しと言える依り所がないと人生が空しく過ぎていきます。

そのような私たちの六道(迷い)の日常を言い当てつつ、七つ目の道(仏道)に立って欲しいという願いが、お釈迦様が生まれてすぐ7歩歩まれた意味です。

そう思って墓地にある六地蔵の前に立つと、私が七人目になりますね。
六道を超えて欲しいという仏の願いしか、私を仏道(七道)に立たせることは出来ません。
つまり仏道以外は六道しか生み出さないことを教えているのです。
ですからお墓にお骨を納めるのは、土へ還るためだけではなく、来るとき帰るときに六地蔵の前に立たせ、私に仏道を与える仏さまに成られたと仰ぐためです。

しかし六地蔵の前に立つだけでは、六道を超えるのも、六道の私に出遇うのも難しいと思います。
むしろその様な問いを持たれた事そのものが仏様との出遇いなので、これをご縁にお寺での仏様の話しを是非聞きにいらして下さい。お待ちしております。

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